会員個展 山情水趣 姚明氏が 水墨画展

水墨画家の姚明氏(第6部会)=福岡市東区在住=の個展が開かれている。福岡市中央区天神、ギャラリー「風」で、5月28日まで。

姚明氏は中国・内モンゴル省の出身。1993年に日本に留学し福岡教育大学で美術を学んだ。現在は同大非常勤講師の傍ら、中国広西省師範大学客員教授、福岡朝日カルチャーセンターなどで水墨画の講師を務めている。

『墨彩江南』は、揚子江に旅したスケッチを元にした連作。技巧に凝らず見たままの印象を素直に作画した。個展のタイトルにもした『山情水趣』(写真)は、水墨画の伝統を踏まえ遠くには峩々たる山脈も描かれているが、巨樹の下に農具を持った二人の青年が描かれている。寒山拾得のような伝統的素材を離れて姚明氏が独自の世界を切り開こうとする意欲作だ。

『賀春』は西日本新聞社の今年の元旦号の福岡文化連盟の紙面に掲載した鶏図。愛らしい親子の鶏が群れる。(井)

第52回福岡・ロータリー美術展に 筒井勝美さんが出品

4月25日から第52回福岡・ロータリー美術展が、福岡市天神新天町の村岡屋ギャラリーで開催され、第6部会の筒井勝美さんが作品「澄んだ目をした美大生」を出品した。筒井さんは多忙のため暫く作品の制作から遠のいていたが、今回の展覧会を機に約3年ぶりに筆を取り以前描ていた作品に筆を加えた。苦心したのはモデルのバランスと肌の色で、特に顔は何度もやり直したそうだ。他には、賛助会員のピエトロ前社長である故村田邦彦さんの油彩と陶芸作品も出品されている。

 

筑前琵琶いちごいちえみ ミニライブを開く

筑前琵琶奏者で本会会員の東旭秀さんが8日、筑前琵琶いちごいちえみミニライブを開いた。筑前琵琶恵美企画の主催。会場の福岡市東区、「箱崎水族館喫茶室」には井上澄和・福岡県春日市長など約50人の愛好者が集まって伝統の音色に聞き入った。

この日のミニライブは「荒津の舞」(中村旭園さんが構成)を東旭秀さんと椿由加里さんが演奏し、絵手紙作家の西村瑞枝氏の絵も加わって天平時代の荒津へ誘った。次には「ああ、野村望東尼・姫島より」(中村旭園さん作曲)、「吉野山懐古」(三世橘旭翁作曲)などが演奏された。また、特別ゲストとして熊本旭会会長の小島旭實氏が「未練西行」(三世橘旭翁作曲)を賛助演奏。最後に東旭秀さんが「花の白虎隊」(吾妻江風作曲)演奏してミニライブを締めくくった。

ミニライブは2014年にスタート。箱崎水族館喫茶室を会場にライブを続けて今回が11回目。野村望東尼に関する曲を演奏する際には、望東尼が暮らした平尾山荘(福岡市中央区)や流刑された姫島(福岡県前原市)などでも実施している。

アジア美術家連盟日本委員会展始まる

 福岡アジア美術館で6日、アジア美術家連盟日本委員会展が始まった。11日まで。
この美術展は1972年に開催された日韓交流美術展に源流を持つ。その後、台湾、マレーシアなどが加わり、85年アジア国際美術展として拡大定着して今日に続いている。同展に向けて日本側の作品を束ね、選考し送り出しているのがアジア美術家連盟日本委員会(宇田川宣人理事長)である。
会場には多数の作品が展示されているが、福岡文化連盟関係者では第6部会理事・宇田川氏の「トリプルX」ほか、第6部会会員光行洋子氏の「コンポジション21017」、野正氏の「DEAD OR ALIVE ON THE GRUNO」、武田芳明氏の「WAVE17-1」などが目を引き、昨年の第2回福岡新世代アートフロンティア展で大賞を受賞した木森圭一郎氏も「
光体」を出品して積極的な画業の展開を示した。

十五代亀井味楽さんが父子展 高取焼開窯三百年記念

十五代亀井味楽さん(本会会員)が四月五日、高取焼の開窯三百年を記念して父子展を開いている。福岡市・天神の福岡天神店6階。亀井さんの長男・久彰さん(26歳)にとっては初めての作品展となった。

会場入り口に大きな壺がある。名前は付されていないが久彰さんの作品である=写真。明るい雰囲気を醸す作品だが、その根底には「自分は土に賭けるのだ」といった頑固な決意のようなものがみなぎる。縄文土器を思わせるような武骨な幾何学模様。飛び鉋の技法を凝らした意匠のすべてに若さがあふれる。久彰さんはこう言う。

父(十五代味楽)は、継ぎたくなければ継がなくてもいいと言っていました。だから普通の大学に行ったのです。まわりが就活なんかしているときに自分はどうしようかとぼんやり考えていました。大学4年の時に祖父が亡くなりましたが、その枕元に父がいて、二人の会話を僕は聞いたのです。祖父は、

「お前が息子で良かった。自分の後を継いでくれることがうれしい」と、そのようなことを言っていました。二人は口も利かないし仲が悪いのだと僕は思っていたのです。伝統とは何か、自分にロクロが引けるのか。いろいろな迷いが、その時消えました。この道に入って5年目。これからの陶工である。

十五代味楽氏はこういう。「自分の前に14人いるんです。その14人がみなライバルでどうやって超えていくか。悩み続ける人生です」

それが伝統というものかも知れない。父子展は11日まで。(井)